太陽光を導入・推進したい企業はチェック!発電に関する豊富なバリエーション

太陽光を導入・推進したい企業はチェック!発電に関する豊富なバリエーション

本ページでは、企業が太陽光発電を導入する際に押さえておきたいポイントを整理しています。電力コストの削減やCO₂排出量の低減、ESG・SDGsへの対応など、導入によるビジネスメリットをわかりやすく解説します。さらに、太陽光発電の設置方法や運用スキーム・次世代型太陽電池の情報などを整理し、企業が最適な選択を行うための情報にも触れます。

本記事では「自家消費型太陽光発電」を解説

太陽光発電のビジネスには、大きく以下2種類の概念があります。

  • 自家消費型太陽光発電:自社で保有する工場や店舗、ビルといった建物の屋根に太陽光パネルを設置し、発電した電気を自社の設備で利用することです。
  • 売電:自社で発電した電力を指定の事業者へ販売することです。

本記事では、上記のうち「自家消費型太陽光発電」に関する内容をまとめています。

参照:環境省|自家消費型太陽光発電

2025年2月に「第7次エネルギー基本計画」が閣議決定

日本および世界では、今後DXやGXの進展による電力需要の増加が見込まれています。2024年10月に公表された国際エネルギー機関(IEA)の調査においても、世界の電力需要は「2023年から2035年にかけて年率約3%で増加する」という予想が出されました。

こうした電力需要の増加へ対応するには、国際的に遜色ない価格で見合った脱炭素電源を確保することが必要です。とくに日本は、「すぐに使える資源に乏しい」「国土を山と深い海に囲まれている」といった特有の事情があります。そのため、エネルギー安定供給と脱炭素を両立できるよう、再生可能エネルギーを主力電源として最大限導入することが大切です。

そこで日本は、2025年2月に「第7次エネルギー基本計画」を閣議決定しました。エネルギー政策の原則である「S(安全性)+3E(安定供給・経済効率性・環境適合性)」を維持しつつ、エネルギー安定供給や経済効率性の向上、CO2削減による環境への適合を目指すことを目的としています。

基本計画の中では、特定の電源や燃料源に過度に依存しないよう、バランスの取れた電源構成を目指すことも定めています。具体的には、電源構成内における太陽光発電の割合を「2040年度までに23〜29%程度」で着地させる予定です。

企業の導入割合

2012年7月から開始した「FIT制度(固定価格買取制度)」の影響もあり、再生可能エネルギーの導入割合は、以下のように増加傾向にあります。

企業の導入割合

出典:経済産業省|再生可能エネルギーの導入状況を基に加工して作成

その中でも太陽光発電の導入量は、2030年度の導入目標量「103.5〜117.6GW」に対して、2023年12月末時点で「73.1GW」となっています。また、2019年度末から2023年12月末までの間に追加導入された太陽光発電は「17.3GW」です。さらに、FIT/FIP制度を使わず導入された太陽光発電事業も加えると、太陽光発電の割合は今後も増えると推測できます。

参照:
経済産業省|エネルギー基本計画の概要
経済産業省|エネルギー基本計画

企業が太陽光発電導入を推進するメリット

企業が太陽光発電導入を推進するメリットは、主に以下の3点です。

  • 毎月の電気代を削減できる
  • CO2を削減し環境保全に貢献できる
  • 社会的イメージを向上できる

毎月の電気代を削減できる

太陽光発電で発電した電気は、原則(※)として自社設備で使用します。電力会社から購入する電気量を減らせるため、電気料金の削減が可能です。
※ 発電した電力すべてが導入企業さまへ供給されるわけではありません。

CO2を削減し環境保全に貢献できる

太陽光発電では、二酸化炭素やその他の大気汚染物質を排出しません。発電プロセスがクリーンであり環境への影響が少ないため、CO2排出量の削減をはじめとした環境保全に貢献し、ESG(※1)・SDGs(※2)を推進できます。

※1
「Environment(環境)・Social(社会)・Governance(ガバナンス)」を考慮した、投資活動や経営・事業活動を指す言葉です。
※2
「2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す」という国際目標を指す言葉です。2015年9月の国連サミットで採択されており、17のゴール・169のターゲットで構成されています。

参照:
内閣府|2.2.1 ESGとは何か
外務省|SDGsとは?

社会的イメージを向上できる

一般的に「太陽光発電は環境にやさしい」と周知される傾向にあります。そのため、太陽光発電を通じた環境保全活動に取り組むことで、CSR活動の一環として世間へアピールし、消費者や取引先、投資家などからのイメージを向上できます。

社会的なイメージを向上できれば、「消費者から自社サービスが選ばれやすくなる」「投資家や取引先といったステークホルダーとの関係性を強化できる」「採用活動で自社に魅力を感じた人物からの応募が増える」といった効果が期待できます。

第7次エネルギー基本計画で推進されている太陽光発電の設置方式

上記で紹介した第7次エネルギー基本計画では、主に以下3つの「太陽光発電の設置方式」が推進されています。

  • 屋根設置太陽光発電
  • 地上設置太陽光発電
  • 次世代型太陽電池

屋根設置太陽光発電

設備の屋根に太陽光パネルを設置して発電する方法です。比較的地域共生がしやすく系統負荷が低いため、日本では積極的に活用することを予定しています。公共部門については日本政府が率先して設置を進めており、将来的には太陽光発電が設置可能な建築物などに「2030年までに約50%」「2040年までに100%」、導入することを目指します。

地上設置太陽光発電

設備の屋根ではなく、地面に設置して発電する方法です。設置を促進するために、「地方公共団体による再生可能エネルギー導入の目標設定を促す」「地域脱炭素化促進事業制度を活用して再生可能エネルギー促進区域の設定(ポジティブゾーニング)などを推進する」といった施策を実施しています。

また、太陽光発電の導入拡大手段として「営農が見込まれない荒廃農地への導入」「空港や道路等インフラ空間などの活用」といった施策も推進予定です。

参照:経済産業省|エネルギー基本計画

次世代型太陽電池

現在はシリコン系太陽電池が主流であり、市場の約95%を占めています。シリコン系太陽電池は、耐久性に優れ変換効率が高い点が特徴です。しかし「太陽電池自体の重さ」「ガラスの重さ」による重量があるため、設置場所が限られてしまいます。

次世代型太陽電池とは、上記の懸念点を解消する技術として注目を集める発電方法です。とくに「ペロブスカイト太陽電池」は、直近10年間で変換効率が約1.5倍に向上しており、シリコン系太陽電池にはない「薄くて・軽く・柔軟」といった特性もあることから、次世代の太陽電池として期待されています。

日本でも、発電設備の設置場所が限られる中で太陽光発電を推進するため、ペロブスカイト太陽電池の早期の社会実装を進めています。具体的には、2025年までに「20円/kWh」、2030年までに「14円/kWh」、2040年には「10~14円/kWh以下」の水準を実現する予定です。

参照:
経済産業省|次世代型太陽電池戦略
経済産業省|日本の再エネ拡大の切り札、ペロブスカイト太陽電池とは?(前編)~今までの太陽電池とどう違う?

太陽光発電の導入・運用スキームの種類

実際に太陽光発電を導入・運用する際は、大きく以下いずれかのスキームを活用できます。

  • 自己所有
  • リース
  • PPAモデル

自己所有

敷地内に自社で所有する太陽光発電設備を導入し、直接発電する方法です。電力を自家消費するだけでなく、余った電力を電気事業者へ売ることも可能なため、長期的に見ると高い投資回収効率が期待できます。また、長期間の契約といった縛りがないため、事業者倒産のリスクを負うこともありません。

リース

リース事業者からリースした太陽光発電設備を自社の敷地内に導入し、リース料金を支払って電力を調達する方法です。消費電力量に関わらず、一定のリース料金を支払うことで利用できます。発電した電気は、基本的に需要家のものになります。

PPAモデル

第三者保有の太陽光発電設備による電力供給スキームです。需要家の事業所構内(屋根など)に、PPA事業者が保有する太陽光発電設備を導入し、事業所内に供給された電力供給量に応じた電気料金を支払うことで電力を調達します。これにより需要家は、自社での設備投資負担なしに、再生可能エネルギー由来の電気を調達可能です。

また、一般的な電力小売契約では、料金に「燃料費調整額(燃調費)」「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」が含まれています。PPAモデルの供給分であれば、燃調費や再エネ賦課金がかからないため、毎月の電気料金を削減可能となるケースが多いです。

文:内野真尚人

三菱HCキャピタルエナジー株式会社では、「ソーラーPPAサービス」という名称で、上記PPAモデルの運用スキームをご提供しています。エネルギーコストを節約しつつ、CO2削減に向けて太陽光発電を活用したい際は、ぜひご活用ください。

関連ページ:ソーラーPPAサービスとは?

※ 上記のリンク先は三菱HCキャピタル株式会社となっていますが、ソーラーPPAサービス自体は「三菱HCキャピタルエナジー株式会社」がご提供させていただきます。

記事内容の改善に向け、
本記事の感想をお寄せください